堺市の取り組み

茶の湯体験による堺の文化発見

1 趣旨

「堺の文化発見推進事業」(茶の湯体験)の始まりは、平成12年開催の『ワッショイ!2000』で実施された、表・裏・武者小路の三千家による大茶会に拠ります。本事業を継承し、日本の伝統文化に触れ、それを誇りに思う心をはぐくむことは、今を生きる子どもたちにとって不可欠なものであるとの考えから、平成13年度「堺の文化発見推進事業」(茶の湯体験)が開始されることになりました。
この事業の趣旨は、「千利休生誕の地 堺」という特色を生かし、茶の湯体験を実施することにより、豊かな人間性をはぐくみ、国際社会に生きる日本人としての資質を養うことです。また、茶の湯における、わび・さびの世界に親しむとともに、礼儀・作法を身につけ、茶道において大切にされている「おもてなしの心」について学ぶ機会を与えるものです。

2 研究の計画

1. 教育課程における本事業の位置付け

年3回「総合的な学習の時間」・特別活動等、各実施校の状況に応じて設定します。
(例:a「総合的な学習の時間」に位置付け、堺旧市内の見学・千利休の調べ学習に関連させて「茶の湯体験」を組み入れる。)

2. 実施計画立案

三千家から派遣される講師(1学級2人)と当該学年の職員を中心に実施計画を立てます。
※茶道具・抹茶・お菓子は、堺の文化発見推進協議会から発注し、実施校に配達。茶道具に関しては、実施後各校で保管活用します。

3 研究の実際

1回目 「茶の湯」ってなあに? ~ 「茶の湯」を知ろう ~

第1校時…「茶の湯」のお話 (お茶の心、茶道の歴史、お作法、お点前等)

第2校時…お点前の実技鑑賞 ・お茶を味わってみましょう

2回目 お茶を点ててみましょう ~ 初めてのお茶 ~

第1校時…お作法の実技指導 ・おじぎの仕方・座りかた・立ちかた・歩き方

第2校時…お点前の実技指導 ・お茶とお菓子のいただきかた

3回目 お茶を点ててあげましょう ~ おもてなしの心 ~

第1校時…お点前の実技指導と演習(子どもどうしによる演習中心)

第2校時…感想文などを書く。

4 成果

<実施校からの報告>

  • 人への「おもてなしの心」を学び、日本の文化を知るよいきっかけになりました。
  • 総合的な学習の時間「ディスカバー堺」の内容と一致し、「わが町堺」の良さを知ることができました。
  • 保護者の方々の協力が得られ、準備が円滑に進んだ。

<保護者からの意見 ―親子での茶会を開催した小学校― >

「最近は忙しい世の中で、子どもは待つことが苦手です。いつもなら活発に動き回っている子たちが、慎重な手つきでお茶を点てる姿に私も身がひきしまりました。親に正座して挨拶する機会のない子どもが、恥ずかしながらも三つ指をつく姿が、感動的に思えたのは私一人でしょうか。今日は親子共通の経験ができ心和みました。」

<子どもの感想文から>

初めてのことばかりで最初はとまどいましたが、三日間ですごくお茶に興味を持ちました。おはしの取り方、ふすまの開け方、歩き方、立ち方など日常に欠かせないことだから、これからの生活に生かしていきたいと思います。そして、相手を思いやるやさしい心・けんきょな気持ちを大事にして、これからもいろんなことに挑戦していきたいです。
(小六 女子)

茶の湯体験で礼儀作法を教えていただきながら食べたお菓子はもちろん、お茶まで驚くほどおいしかったです。機会があれば今回のことを思い出して茶の湯をするつもりです。
(中一 男子)

三日め、お茶を点てた時、先生に何回も注意されて緊張してしまった。でも、最後には先生に「様になってきたね。」と言われうれしかった。本当に楽しい三日間だった。
(中一 男子)

<今後の課題>

本事業が1校につき2年間で終了するため、茶道具の活用も含め、趣旨をふまえた継続方法を検討する必要があります。
(例:・茶道クラブの設立・本事業の形態を持続し講師を学校で依頼する等)

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